日本酒

哲学

酒造りのブリコラージュとは

酒造業界に身を置く私にとって、特に「クラフト・ムーヴメント」とよばれるここ10年ほどの小規模醸造所・蒸溜所の誕生は、疑う余地がない世界の潮流である。大量生産の規格品時代が終焉し、小規模かつ手造りの個性ある生産者が各地で生まれ、従来のコスパ至...
思索

自然に寄り添う「アニミズム的感性」とは

5月も中頃となり、田植えの季節となりました。米と水、そして菌。シンプルな原料を扱う我々酒蔵にとって、この大地と自然のもと、巡り巡って生かされているということを、田植えの始まるこの時期に感じます。有名な考え方に、「アニミズム(animism)...
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「日本酒造り」とはなにか

「日本酒造り」とはなにかいま、SAKEと日本酒は同一ではない、というのが業界の共通認識である。参考:「日本酒」とはなにか2015年、国税庁によって日本酒は「原材米に国内産米のみを使い、かつ、日本国内で製造された清酒」という定義がされた。これ...
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「日本酒」とはなにか

日本酒とはなにか永らく酒(さけ)と呼ばれてきた「日本酒」は、最近になって明確な定義が要請されてきた。グローバル化する資本主義経済社会の中で、海外へ向けていかに日本文化を伝えるか。和食同様、漠然とした生活用語として浸透していた言葉の定義が必要...
思索

日本酒は一種の芸術作品である

日本酒は一種の芸術作品である日本酒は、芸術同様、一種の作品である。設計と変数が多種多様、簡単なコピペ製品化が不可能な、一点物である。ロラン・バルトの「作者の死」という言葉がある。これは、文学作品のテクスト論に通ずる考え方である。”作者は、作...
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伝統を守るとは?

伝統を守るとは?「伝統の味はどんなものですか?」たまに聞かれるこの質問。これは、あらゆる老舗企業に通ずる話である。たとえば食品や飲料を扱うならば「伝統の味を守っています」というフレーズはよく目にする。そもそも、味を守るとは何か。それは、伝統...
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日本酒業界における「地酒」とは

日本酒業界における「地酒」とは昨日、「新世代栃木の酒 下野杜氏 新酒発表2018」が開催された。栃木県酒造組合で、毎年弊社「西堀酒造」も参加している。第二部、日本酒セミナーにて、日本酒ライターの山内聖子氏が、面白い問題提起をしていた。普遍的...
思索

日本酒造りと解不定性

日本酒造りと解不定性酒造りは、「解不定」である。プログラミング可能なもの、たとえばソフトウェア等の論理的な世界では、仕様の設計をすれば解が確定する。仕様を満たすか否かはゼロイチの世界であり、ファジーな領域は容認されない。そこには二値(0か1...
日本酒

【日本酒造り】今年のお米が溶けやすいかどうか予想する方法とは

【日本酒造り】今年のお米が溶けやすいかどうか予想する方法とは毎年、酒蔵の業界で必ずと言っていいほど話題になるもの。それが、「今年のお米は溶けやすいのか、溶けにくいのか」問題です。その年の米の出来具合によって、蒸し米の溶けやすさ・溶けにくさは...
日本酒

日本酒の酒米の格付けに必要な2つの要素

日本酒の酒米の格付けに必要な2つの要素酒米の格付けは、どのようにされるのでしょうか?格付けで重要となるのは、主に2つの要素です。具体的には、「整粒歩合」と「被害粒等の割合」です。主にこれらで等級が決まっていきます。「整粒歩合」とは1つ目の要...